春の気配 Music:tura's song

 春の気配

 春の気配は川面の花びら

 それとも心の水底で  浮いては沈みまた浮かぶ

 君への思いの躊躇いが  ようやく水面に顔を出す

 春の気配は窓辺の景色

 朝の心の憂鬱が  緑の山に洗われ消える

 はるか空の彼方から  変わらぬ言葉が送られる

 春の気配は道行く人々

 佇む僕を追い越して  時の刻みの苛立ちと

 高層ビルの向こうから  吹き降ろされる白い風

 

 脳裏に焼き付けられたあの日の情景

 春の気配とともに緩やかに流れて

 

 脳裏に浮かぶ君の穏やかな動き

 春の気配とともに美しく輝く


この詩のご感想をお聞かせください

HOME  INDEX